新人教育では医療ミスを防ぎ、より良い医療サービスを提供するために、こまめな報連相が重要だと教えられる。しかし、報連相を苦手に感じている新人看護師は多いのではないだろうか。
苦手な理由として挙げられるのが、報連相を行うタイミングである。報告などを行う相手は、ほとんどが先輩や上司ですから、どうしても気を遣ってしまう。その上、看護師はとても多忙だ。仕事の手を止めてはいけないという思いから、「先輩や上司の仕事が一段落した頃に、話しかけよう」と考える新人が多いのだ。このため、報連相のタイミングを逃す傾向がある。
報連相のタイミングを掴むためのポイントは、伝えたい事柄の緊急度によって優先順位を考えることだ。患者の容態が急変した、医療機器の故障などの緊急度が高い情報は、最優先で報告する必要がある。どれだけ相手が忙しそうにしていても、ためらわずに即座に報告しよう。
自分の判断ではどうすればいいのか分からない業務についても、できるだけ早めに相談しておきたい。報告が遅れると、その分だけ仕事がストップしてしまうからだ。
しかし、緊急性が低い情報は、それほど急いで報告する必要はない。事務作業を行っているなど、比較的手がすいているときに報連相を行うのがおすすめだ。
声をかけていいか迷うときは「○○の件で報告したいのですが、今よろしいでしょうか?」と尋ねるとよいだろう。そうすれば相手は話を聞く準備ができる。忙しいときは、いつ報告すれば良いのかを教えてくれるはずだ。